SSブログ

残った食材の活かし方 [食]

2010年8月3日

デンマークでは秋の気配を感じ始めた。気温、雲の形、空の色。日本はまだまだ暑いそう。蝉の声が煩くなっている頃だろうか。久しく声を聞いていない。

3ヶ月ぶりのブログ。周りの人から「最近アップしないね」「全然書いていないじゃないか」「公約違反だ」「読まなくてもランキングのボタンだけは押してあげている」など、直接、間接にお言葉を頂き、自分のブログを待っている人が僅かでもいるのなら。。。と再開することにした。実はこの半年くらいfacebookにせっせと写真をアップしたり、つぶやいたりしていたのだが、自分自身、もしかしたらプライベートな「文章」を書くことにそろそろ飢え始めたのかもしれない。

このところ我が家で図らずも流行っているのが、「和食系の残り物食材をどう調理するか」。日本食材の乏しいデンマークでは、余った食材をいかに次に活かすか、がとても重要な問題。我が家ではこのことに全く真剣に取り組んできておらず(少なくとも自分は)、高い食材、手に入らない食材が相当量捨てられてきたと思う。

ところがこの1週間、見事な食材利用を3回も実現してしまったので、紹介しておこうと思う。

その壱。鶏鍋のスープでラーメン、チャーシューはローストポークの余り
我が家では2ヶ月に一度位鶏鍋をする。デンマークには味のする鶏が無いのかと諦めかけていた1年前、突如目の前に現れたボーンホルム島産の鶏。これは日本の鶏に負けず劣らず濃厚な味がする。この鶏のモモ肉(日本のより大ぶり)を6~8本買い、肉を取った後に残った骨を使ってスープを取る。願わくばガラで取りたいのだが、ガラは売っていないし、十分な量のガラを取るには2匹は丸ごと買ってこなければならない。モモの骨を少し砕き、生姜と葱を入れた熱湯へ投入。アクを取りながらできるだけ長く煮込む。これを出汁にして、モモ肉と白菜と油揚げと豆腐を入れ、日本でちょっと流行ったらしい塩ポン酢(もちろん日本からキャリー)で食べるのが我が家の流行。

このスープ、残念ながら半日煮込んだくらいでは白濁こそすれ、水炊き専門店のような真っ白なスープまでにはならない。2日煮込んだ位で真っ白になるのだが、鶏鍋を食べようと2日前に考えるほど計画性は無いので、まだ透明感の残る白濁スープで鶏鍋を食べている。それでも相当に美味しくできあがっているようである。

さて、これまで幾度と無く残ったスープは捨てていたのだが、今回急に「これでラーメンを作ろう」と思いついた。しかも3日間火を入れたスープなので濃厚だ。期待が高まる。

作ったのは鶏スープベースでの醤油ラーメン。麺は中華料理屋で卵麺の細いやつを購入。かえしは鍋に醤油、酒、葱、生姜、味醂、花鰹を入れてしっかり煮詰めればできあがり。このかえしにゆで卵を殻を除いて入れておくと、味がしみるので味付けゆで卵も作った。そしてチャーシューも残り物だ。前日にローストポークをBBQソースで食べたのだが、この肉に付いているBBQソースを強引に水で流し、フライパンで熱した後、醤油と味醂を加えて煮詰めながらチャーシュー的な味へ。

できあがったのがコレ(下)。見た目は素人ラーメンにしか見えないが、味はなかなかのものだった。やはりベースになるスープがしっかりしていたからだと思う。元来醤油ラーメンには辛口が自分だが、我が作品とはいえアッパレなラーメンだった。

ちなみに奥の餃子も手作りですが、後で違う料理に変身します。そして上は元になった鶏鍋。

Chicken soup.jpg  ramen.jpg

 その弐。餃子の餡の残りで中華挽肉丼
これは珍しくもないかもしれない。上の写真の餃子の餡は、豚ひき肉、ニラ、ニンニク、生姜で出来ており、醤油、紹興酒、片栗粉で餡にしてある。餡はだいたい残ってしまうのだが、今回はこれを冷蔵庫に入れておき、桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」で調理した。沖縄や鹿児島のラー油でなく、桃屋のラー油が全国的に流行ったことなど知らなかったのだが、3月に日本に行ったときに耳に入り、会社の友人に頼んで一瓶ゲットしておいてもらったのを、7月の出張時に持って帰ってきたのだった。その第一作目がこれ。どのくらい辛いのか、味が濃いのかわからなかったので、ちょっとずつ投入して味を完成。これをご飯にかけて頂いた。食の進むこと進むこと。こんな安い調味料でこんなに美味しいご飯が食べられるなんて。。。日本は素晴らしい。

niku don.jpg

その参。カレーライスの残りでカレーうどん(またはそば)
これはやりそうで、やらないのでは?カレー、カレーうどん共に妻作なので、レシピは不明。カレーは翌日が旨いので、翌日もカレーライスにしてしまうことが多いが、さすがに3日連続はツライので、3日目の昼食なんかにカレーうどんやカレーそばは最適。聞いたところでは、かつお出汁を取り、味醂と醤油を少々。カレーに負けないよう少し本だしの力も借りて、あとは適度にカレーをのばせば出来上がり、ということらしい。実は妻のカレーうどんは初めて食べた。というのは、彼女は自分が海外出張に行く前夜にカレーライスを作り、自分が不在の間に簡単に食事を済ませるために、カレーライスやカレーそば(うどん)を作って食べているからだ。ということで、噂に聞いていた彼女のカレーうどんを食したのだが、いやはや旨かった。

curry udon.jpg

日本に住んでいると、日本の食材の豊かさ、その入手のしやすさ、安さに気づかずにいる。でも外に住んでみると、そしてたまに帰る日本で買い物をすると、日本食材の有り難さにイヤと言うほど気づかされる。自分が日本に帰ったら、また慣れてしまうのだろうか。少なくとも今は、日本に帰ったら、豊かな食材を満喫しようと心に決めている。


nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。