光と暮らすということ

2007年5月13日。

これまでコペンーハーゲンの秋と冬と春を経験してきました。夏を経験するのが今から楽しみで仕方ありません。それとともに、夏から秋にかけて日が短くなっていく様を見るのが恐いような、楽しみなような。。。

日本の四季は変化に富んでいるのが素晴らしいですよね。春夏秋冬それぞれの景色、気候、食材、植物の匂い、虫の声なんかがあって、四季それぞれを楽しむことができます。やっぱり日本はいいなあ、と思います。

一方、デンマークの季節の変化はとにかく極端です。この場合変化に富んでいるとうより、変化が大きい。日照時間が7-8時間しか無い冬と20時間くらいある夏の差は、もう別世界。冬の間はゴーストタウンかと思うくらい人の出が少ない街も、春、夏になると冬眠していた人間がワサワサと出てきたのかと思うくらい街は人であふれています。そして春夏に陽が差している日は平日も休日もなく、日光浴。バルコニーで、運河沿いの芝生で、公園で、どこでもです。

でもこれはある意味死活問題でして、秋冬にあまりにも体に陽を浴びないので、春夏の間に日光を浴びておかないと、体の中でビタミンDが生成されず、カルシウムの吸収も悪くなって、骨に関係する病気になりやすくなってしまう、というのです。なので、陽に浴びられる時期にはとにかく浴びておく、という話を聞いたことがあります。う～ん、でも日本人でも毎日働いて日光を浴びていない人が沢山いて、１年中明るい内に帰宅してしまうデンマーク人の方が日光を浴びている気がする。。。ビタミンDの話、本当なんだろうか。。。今度調べてみます。

さて、そんなデンマークでは、家の構造も陽の光のことを考えた設計になっている家やマンションが多いです。たとえば我が家（マンションの部屋）はリビングが真南に向いていて、南側は90%以上が窓という構造。一方メインベッドルームは真北を向いていて、窓は本当に小さい（下）。いくらなんでもそんなに小さく無くても。。。って思っていたのは、自分が間違っていて、春夏の朝に3時、4時台から明るくなってしまうので、窓が小さくないと明るくて目覚めてしまうのです。春になってから、「窓が小さくてよかった。こういうことだったのか！」と納得しました。

さて、一方南向きのリビングは秋冬に光が沢山入ってくるのは嬉しいのですが、春夏の日差しの強さには耐えられません。諸事情で当初ブラインドもカーテンも付けていなかった我が家では、日中家にいる妻が窓際のソファーから避難する毎日が続いていました。妻から会社に苦情のメールが入ってきたことも（笑）。そんな妻を救うべく購入したのがこのブラインド（下）

Faberというメーカのブラインドです。今まで名前すら知らなかったブランドで、UKのメーカーらしい。UK嫌いな自分ですが、このメーカのブラインドは気に入りました。コペンハーゲン郊外に専門店があるのですが、この店と店員さんを気にいったのもポイントが高かったかも。その店のモデルルームのような所でゆっくり素材選びをしました。白からクリーム色にかけてのラインナップが充実していて、自分達の好みの色と質感と透過率をチョイスできました。そしてつい数日前に写真のブラインドが到着。

Faberのサイト　　http://www.faberblinds.co.uk/

よく考えると、これまで自分の家にブラインドがあったことは一度もありませんでした。なのでブラインドを経験したことが無かったのですが、ブラインドっていいですね！陽が差しているときに閉めると直接光は遮ってくれるけれども、ブラインドに当たった光がブラインドを透過するときに拡散して、部屋全体をいい具合に明るくしてくれ、決して暗くはならない（もちろんそういう素材を選ばないとだめだけど）。この光が柔らかくって、とても気持ちいい。それからブラインドの角度を変えて、陽の光の方向を調節したり、入ってくる直接光の量を調整できるのも嬉しい。そんなの当たり前のことだとは思うのですが、これまでブラインドを使ったことのない自分には衝撃的でした。ブラインドが到着してからというもの、毎日のように開け閉めしたり、角度を変えたりして遊んでいます。壊さないようにしないと。。。

部屋の中の家具のセンスも大事ですが、光の使い方って大事ですね。ダイニングテーブルが到着し、そして何よりブラインドが来てから、我が家の快適さが100倍くらいなりました。今もブラインドを閉めて、柔らかい光の中でこのblogを書いていますが、とっても幸せな気持ちです。本当に光は大事。

そういえば、良い建築家の家や建物は光の使い方が素晴らしいといいますよね。妙に納得する今日この頃です。

そして、これまで日本ではカーテンしか買ったことのなかった自分ですが、日本に帰ったら絶対に縦型の（横に動く）ブラインドにしようと思います。日本でもいいブラインドに出会えるといいなあ。。。

コメント 3

初めてコメントさせてもらいます。デンマークに住んでいるJunkoです。
デンマーク人の旦那は日光に浴びないと皮膚病になりやすくなると言って冬の間は時々日焼けサロンに行っていました。現に赤いカサカサした肌荒れのようなモノが肌に時々できてました。ビタミンＤとの関係については検索しても出てこなかったのですが・・・。私もこっちに来て太陽の有難みを実感しています。
それにしても広々として気持ちよさそうなバルコニーですね。今からの季節、晩御飯を食べるのにも良さそう♪
by Junko (2007-05-15 18:21) 

素敵なブラインド～。面性が広いから開閉作業が楽しいですよね♪
by dogwood (2007-05-16 22:17) 

Junkoさんコメントありがとうございます。僕は逆に春夏に日光浴をしすぎているから肌が赤くなったりしているのだと勘違いしていました。バルコニーでの晩ご飯、何度か試しましたが、本当に気持ちいいです。レストランに行くよりも心地良くって、現実の世界から離れることができます。
by UD (2007-05-19 05:14)